4.7. 葉緑体とミトコンドリア : エネルギー変換
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生命活動を遂行するためには細胞は持続的なエネルギー供給を必要とする
葉緑体とミトコンドリアが細胞の動力源として活動する細胞小器官
葉緑体
ほとんどの生物の世界は、太陽の光エネルギーを糖や他の有機分子の化学エネルギーに変換する光合成によって供給されたエネルギーで活動している
葉緑体 chloroplast
植物と藻類の、光合成を行う細胞に特有の光合成を行う細胞小器官
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葉緑体は内部の膜によって3つの区画に区画化されている
葉緑体の二重の包膜の間の区画
内包膜と外包膜
葉緑体内部の濃厚な溶液相のストロマ stroma
チラコイド内腔
ストロマに浮遊して、閉じた膜(チラコイド膜)でできた扁平な袋や管の内部
扁平な袋はたがいにつながってグラナ grana(単数形はgranum)と呼ばれる積み重なりを形成している
グラナは葉緑体における太陽エネルギーの動力装置で、その構造によって光エネルギーを吸収して化学エネルギーに変換する
ミトコンドリア
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ミトコンドリア mitochondria(単数形はmitochondrion)
糖や他の食物分子からエネルギーを取り出し、ATPとよばれる別の形の化学エネルギーに変換する過程である細胞呼吸の場
細胞はそのほとんどの仕事の直接のエネルギー源としてATPという分子を使っている
葉緑体に対して、ミトコンドリアはほとんどすべての真核生物の細胞に見られる
2つの膜がミトコンドリアを包んでおり、内部は基質 matrixとよばれる濃厚な溶液相である
内膜にはクリステ cristaeとよばれる内側に向かう多数のひだがある
細胞呼吸で機能する多数の酵素と他の分子が内膜に組み込まれている
クリステは膜表面の面積を増大させることによって、ATPの産生量を最大化している
細胞にエネルギーを供給する能力の他に、ミトコンドリアと葉緑体は真核細胞の細胞小器官の中で、独自の特徴を持っている
それらはいくつかのタンパク質をコードするDNAをもっている
このDNAはミトコンドリアと葉緑体が遠い過去に独立生活をしていた原核生物から進化したものであるという証拠になっている
→4.8. 細胞骨格 : 細胞の形と運動